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論文

CH$$_3$$Cl dissociation, CH$$_3$$ abstraction, and Cl adsorption from the dissociative scattering of supersonic CH$$_3$$Cl on Cu(111) and Cu(410)

牧野 隆正*; 津田 泰孝; 吉越 章隆; Di$~n$o, W. A.*; 岡田 美智雄*

Applied Surface Science, 642, p.158568_1 - 158568_6, 2024/01

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Chemistry, Physical)

To study the elementary steps in the Rochow-Muller process, we bombarded Cu(111) and Cu(410) with 0.7-1.9 eV supersonic molecular beams (SSMB) of CH$$_3$$Cl. We then identified the corresponding adsorbed species using X-ray photoemission spectroscopy (XPS) in conjunction with synchrotron radiation (SR). We found Cl as the dominant adsorbed species (much higher than that of adsorbed carbonaceous species) coming from the dissociative scattering of CH$$_3$$Cl. We also found that the threshold kinetic energy of the reaction depends on the crystal surface orientation.

論文

Dirac Kondo effect under magnetic catalysis

服部 恒一*; 末永 大輝*; 鈴木 渓; 安井 繁宏*

Physical Review B, 108(24), p.245110_1 - 245110_11, 2023/12

 被引用回数:0 パーセンタイル:0(Materials Science, Multidisciplinary)

通常の近藤効果は、伝導電子と交換相互作用を行う不純物を含んだ金属中で起こり、伝導電子のフェルミ面の存在が重要となるが、フェルミ面を持たない系における類似した現象の解明は近藤効果の基礎的理解のために重要である。さらに、通常の近藤効果は磁場中で抑制されるが、とある条件の下では磁場によって増幅することも起こりえる。本論文では、フェルミ面を持たない系において強磁場の存在に起因する近藤効果を記述するための模型を構築・提案する。この模型では、物質中を伝導するディラック粒子と物質内部で局在する不純物から成る粒子対である「近藤凝縮」を平均場として仮定することで、それを秩序変数とする相図を決定することができる。一方で、ディラック粒子・反粒子の粒子対として定義される「カイラル凝縮」は、クォーク系においては古くから知られた基底状態であるが、相互作用するディラック電子系においても類似した基底状態の存在が期待されている。さらに、ディラック粒子・反粒子間に極小の引力相互作用さえあれば、磁場の大きさに伴ってカイラル凝縮が(一般的には)増幅する現象が知られており、magnetic catalysis(磁気触媒機構)と呼ばれている。このため、本研究ではカイラル凝縮と近藤凝縮との磁場中での競合効果に注目し、この競合効果によって磁場をパラメータとする相図上に量子臨界点が現れることを予言した。さらに、磁場だけでなく有限温度の相図の予言も行った。フェルミ面に起因する通常の近藤効果とは異なり、強磁場のみによって誘起される近藤系はモンテカルロ法における負符号問題を持たないため、モンテカルロシミュレーションによって将来的に高精度の検証がなされることが期待される。

論文

グラフェンとHex-Au(001)再構成表面の軌道混成によるバンドギャップの形成

寺澤 知潮; 松永 和也*; 林 直輝*; 伊藤 孝寛*; 田中 慎一郎*; 保田 諭; 朝岡 秀人

Vacuum and Surface Science, 66(9), p.525 - 530, 2023/09

Au(001)表面は擬一次元周期性を持つHex-Au(001)に再構成することから、この表面にグラフェンを成長させると、その周期性がグラフェンの電子構造を変化させると予測された。特に、グラフェンとAuの軌道混成により、グラフェンにバンドギャップやスピン偏極が導入されると考えられていた。本研究では、Hex-Au(001)表面上のグラフェンの角度分解光電子分光と密度汎関数理論計算の結果を報告する。グラフェンのDiracコーンとAu 6sp軌道の交点に0.2eVのバンドギャップが観測され、バンドギャップ形成の起源がグラフェンのDiracコーンとAu 6sp軌道の混成であることが示された。この軌道混成の機構について考察し、グラフェンのDiracコーンへのスピン注入を予想した。

論文

グラフェンを介したヒドロンの量子トンネリングによる水素同位体分離

保田 諭; Di$~n$o, W. A.*; 福谷 克之

Vacuum and Surface Science, 66(9), p.514 - 519, 2023/09

原子層材料の代表である単層グラフェンは、近年、水素イオンと重水素イオンを透過するだけでなく、これら水素同位体イオンの高い選択透過性を有することが知られている。このため、シリコン半導体、光ファイバー、創薬、核融合といった分野における水素同位体ガス濃縮材料としてグラフェンが利用できることが期待されている。しかしながら、その重要性にもかかわらず、実験研究は依然として不足しており、分離メカニズムについては未だ議論が続いている。本研究では、ヒドロンの量子トンネリングがどのように起こるかについての最近の発見を紹介する。

論文

Probing strain and doping along a graphene wrinkle using tip-enhanced Raman spectroscopy

Balois-Oguchi, M. V.*; 早澤 紀彦*; 保田 諭; 池田 勝佳*; Nguyen, T. Q.*; Esca$~n$o, M. C.*; 田中 拓男*

Journal of Physical Chemistry C, 127(12), p.5982 - 5990, 2023/03

 被引用回数:2 パーセンタイル:52.07(Chemistry, Physical)

グラフェンのマイクロメートルサイズのリンクルは、その形状とそれが生み出すひずみの変化により、グラフェンの電子特性に影響を与えることが知られている。本研究では、チップ増強ラマン分光法(TERS)を使用して、幅1.9nmのグラフェンのしわのひずみ分布とドーピングを分析した。その結果、グラフェンのしわのTERS画像とAu(111)基板の電子ラマン散乱(eRS)の間に強い相関があることを発見した。これらの結果は、しわなどのナノメートルサイズの形状の製造直後の物理的および電子特性を、ナノデバイスの特性評価に不可欠なTERSを使用して詳細に調査および研究できることを実証した。

論文

Band gap opening in graphene by hybridization with Au (001) reconstructed surfaces

寺澤 知潮; 松永 和也*; 林 直輝*; 伊藤 孝寛*; 田中 慎一郎*; 保田 諭; 朝岡 秀人

Physical Review Materials (Internet), 7(1), p.014002_1 - 014002_10, 2023/01

 被引用回数:3 パーセンタイル:72.03(Materials Science, Multidisciplinary)

金(001)表面は、六角形の表面と正方形のバルク格子からなる複雑な再構成構造[Hex-Au(001)]を示し、擬一次元的な波状表面を形成している。この表面上にグラフェンを成長させると、波状表面の周期性がグラフェンの電子構造を変化させ、バンドギャップや新しいディラックポイントを形成することが予測された。さらに、グラフェン-金界面はバンド混成によるバンドギャップ生成やスピン注入の可能性が期待される。ここでは、Hex-Au(001)表面上のグラフェンについて、角度分解光電子分光と密度汎関数計算を行った結果を報告する。元のグラフェンとレプリカのグラフェンの$$pi$$バンドの交点はバンドギャップを示さず、一次元ポテンシャルが小さすぎて電子構造を変更できないことが示唆された。グラフェン$$pi$$バンドとAu $$6sp$$バンドの交点では0.2eVのバンドギャップが観測され、グラフェン$$pi$$バンドとAu $$6sp$$バンドの混成を利用してバンドギャップが生成していることが示された。また、グラフェン$$pi$$とAu $$6sp$$の混成により、グラフェンへのスピン注入が起こることが予想される。

論文

Evaluation of doped potassium concentrations in stacked two-Layer graphene using real-time XPS

小川 修一*; 津田 泰孝; 坂本 徹哉*; 沖川 侑揮*; 増澤 智昭*; 吉越 章隆; 虻川 匡司*; 山田 貴壽*

Applied Surface Science, 605, p.154748_1 - 154748_6, 2022/12

 被引用回数:3 パーセンタイル:48.5(Chemistry, Physical)

グラフェンのKOH溶液への浸漬により、SiO$$_{2}$$/Siウェハ上のグラフェンの移動度が改善される。これはK原子によるグラフェン修飾による電子ドーピングのためと考えられるが、このときのグラフェンに含まれるK濃度は不明だった。本研究では高輝度放射光を用いたXPS分析によりK濃度を求めた。リアルタイム観察によりK原子濃度の時間変化を求め、放射光未照射時のK原子濃度は0.94%と推定された。また、K原子の脱離に伴ってC 1sスペクトルが低結合エネルギー側にシフトした。これはグラフェンへの電子ドープ濃度が減少していることを示し、K原子はグラフェンに電子注入していることが実験的に確かめられた。

論文

Development of ultraslow, monochromatic, and mass-selected ion source toward measurement of hydrogen ion permeability of graphene

寺澤 知潮; 福谷 克之; 保田 諭; 朝岡 秀人

e-Journal of Surface Science and Nanotechnology (Internet), 20(4), p.196 - 201, 2022/07

グラフェンは、気体に対しては完全な不透過膜であるが、水素イオンに対しては透過性を示す。水素イオンの透過には同位体効果があり、重陽子は陽子より遅くグラフェンを透過する。しかし、この同位体効果がどのようなメカニズムで生じるのか、また、その起源はまだ不明である。そこで、超低速・単色・質量選択的な水素イオンビームを用いたイオン源を開発し、グラフェンへの水素イオン透過機構を議論する戦略を提案した。イオン源に半球型モノクロメーターとウィーンフィルターを採用し、エネルギー分解能0.39eV、質量分解能1 atomic mass unitを達成した。エネルギー的に鋭いイオンビームにより、グラフェンの透過率を高精度に直接測定できることが期待される。

論文

Electrochemically driven specific alkaline metal cation adsorption on a graphene interface

保田 諭; 田村 和久; 加藤 優*; 朝岡 秀人; 八木 一三*

Journal of Physical Chemistry C, 125(40), p.22154 - 22162, 2021/10

 被引用回数:10 パーセンタイル:57.69(Chemistry, Physical)

電解質溶液中におけるグラフェン-カチオン界面の電気化学挙動に関する知見は、グラフェンをベースにした電気化学デバイスの開発やカーボン材料とカチオンとの基礎的電気化学界面を理解するうえで重要である。本研究では、電気化学表面X線回折法と電気化学ラマン散乱分光法といった電気化学分光技術を用い、グラフェン-カチオン界面における基礎的な電気化学的挙動に関する知見を得ることを行った。その結果、ある特定の電位において、カチオンがグラフェン表面に脱水和・水和反応に伴う吸脱着が起きることが明らかとなった。これらの結果は、カーボンをベースにした新しい応用材料の開発や、グラフェン-カチオン界面における基礎的電気化学挙動を理解するうえで重要な知見となった。

論文

Gas barrier properties of chemical vapor-deposited graphene to oxygen imparted with sub-electronvolt kinetic energy

小川 修一*; 山口 尚登*; Holby, E. F.*; 山田 貴壽*; 吉越 章隆; 高桑 雄二*

Journal of Physical Chemistry Letters (Internet), 11(21), p.9159 - 9164, 2020/11

 被引用回数:3 パーセンタイル:18.31(Chemistry, Physical)

原子レベルで薄いグラフェン層は軽量であり、酸素などの腐食反応物質を直接ブロックする表面保護膜としての活用が提案されている。しかし、数十年という長期的な保護が望まれていることや、合成された実際のグラフェンには欠陥が存在するため、保護膜としての有用性は不明である。本研究では、酸素分子に運動エネルギーを与えることで、本来不浸透であるはずのグラフェンに対して、サブeVの運動エネルギーを持つ高速酸素分子では触媒的な浸透特性を示すことを実証した。この分子は熱分布のごく一部であるため、この暴露実験は数十年にわたる暴露を理解するための加速ストレステストとしての役割を果たす。グラフェンの透過率は、低速酸素分子と比較して2桁の増加を示した。また、グラフェンは、高速酸素分子が透過した後も、低速酸素分子に対する相対的な不透過性を維持しており、このプロセスが非破壊的であり、暴露された物質の基本的な特性であることを示している。

論文

Structure of quasi-free-standing graphene on the SiC (0001) surface prepared by the rapid cooling method

角 達也*; 永井 和樹*; Bao, J.*; 寺澤 知潮; 乗松 航*; 楠 美智子*; 若林 裕助*

Applied Physics Letters, 117(14), p.143102_1 - 143102_5, 2020/10

 被引用回数:4 パーセンタイル:26.53(Physics, Applied)

SiC(0001)表面上のエピタキシャルグラフェン試料の系統的な構造研究を、非接触手法である表面X線回折法によって行った。バッファ層のみ、1層グラフェン、多層グラフェンの試料では、バッファ層と表面Si原子間の距離は0.23nmであった。急速冷却法で作製した半自立グラフェン試料では、バッファ層は存在せず、半自立グラフェンと表面Si原子との間の距離は0.35nmであった。これは、水素インターカレートグラフェンの値よりもかなり短く、グラファイトの面間距離よりもわずかに長い。Si占有率はSiC表面から1nm以内では単一ではなく、Si原子の抜けが示唆された。Si占有率の深さプロファイルは試料依存性がほとんどなく、Si原子のランダムなホッピングに基づく単純な原子論モデルによって再現された。

論文

Controlled growth of boron-doped epitaxial graphene by thermal decomposition of a B$$_{4}$$C thin film

乗松 航*; 松田 啓太*; 寺澤 知潮; 高田 奈央*; 増森 淳史*; 伊藤 圭太*; 小田 晃司*; 伊藤 孝寛*; 遠藤 彰*; 舟橋 良次*; et al.

Nanotechnology, 31(14), p.145711_1 - 145711_7, 2020/04

 被引用回数:6 パーセンタイル:38.95(Nanoscience & Nanotechnology)

炭化珪素(SiC)基板上にエピタキシャル成長した炭化ホウ素(B$$_{4}$$C)薄膜の熱分解によって、ホウ素をドープしたエピタキシャルグラフェンが成長することを示した。SiC上のB$$_{4}$$CとB$$_{4}$$C上のグラフェンの界面は、一定の方位関係を持ち、ダングリングボンドのない安定した構造を局所的に持っていた。B$$_{4}$$Cの最初の炭素層はバッファー層として機能し、その上にグラフェンが積層していた。B$$_{4}$$C上のグラフェンは、ホウ素が高濃度にドープされており、正孔濃度は2$$times$$10$$^{13}$$ - 2$$times$$10$$^{15}$$ cm$$^{-2}$$の広い範囲で制御できた。高濃度にホウ素をドープしたグラフェンはスピングラス挙動を示し、これはスピンフラストレーションシステムにおける局所的な反強磁性秩序の存在を示唆している。炭化物の熱分解は、さまざまな用途向けの新しいの機能エピタキシャルグラフェンをウェーハスケールで得るための技術であると期待できる。

論文

Confinement of hydrogen molecules at graphene-metal interface by electrochemical hydrogen evolution reaction

保田 諭; 田村 和久; 寺澤 知潮; 矢野 雅大; 中島 秀朗*; 森本 崇宏*; 岡崎 俊也*; 上利 龍史*; 高橋 康史*; 加藤 優*; et al.

Journal of Physical Chemistry C, 124(9), p.5300 - 5307, 2020/03

 被引用回数:14 パーセンタイル:60.14(Chemistry, Physical)

新しい二次元材料の新たな用途とエネルギー貯蔵システム創製の観点からグラフェン-基板界面への水素貯蔵に関する研究は重要である。本研究では、電気化学水素発生反応によりグラフェンのもつプロトン透過能を利用して、グラフェン-Au金属界面に水素を貯蔵する検証を行った。グラフェン担持Au電極を酸性溶液下での水素発生反応を誘起した結果、グラフェンとAu界面に水素が捕獲されたナノバブル構造が形成されるのを走査型トンネル顕微鏡により明らかにした。また、電気化学ラマン分光の結果、電気化学反応によるグラフェンの膜緩和が界面における水素貯蔵に重要な役割を担っていることを明らかにした。

論文

グラフェンの結晶成長の熱放射光によるその場顕微観察

寺澤 知潮; 平良 隆信*; 小幡 誠司*; 斉木 幸一朗*; 保田 諭; 朝岡 秀人

Vacuum and Surface Science, 62(10), p.629 - 634, 2019/10

sp$$^{2}$$炭素原子で構成される単原子厚さのシートであるグラフェンは、この10年間で最も魅力的な材料である。グラフェンの特性の多くは単層の場合に顕著である。化学気相成長法(CVD)は、大面積で単層グラフェンを選択的に製造するために広く使用される。ここでは、グラフェンのCVD成長のその場観察を実現するために開発した「熱放射光学顕微鏡」を紹介する。熱放射像においてグラフェンをCu基板上の明るいコントラストとして観察する方法を示し、続いてその場観察によって明らかにされた成長機構、すなわち核形成点や律速過程を紹介する。最後に、Au基板上でのグラフェンのCVD成長において前処理手順によるグラフェンの放射率が変調を受けたという研究を紹介する。熱放射光学顕微鏡は、グラフェンの成長を観察するだけでなく、グラフェンの熱放射特性を明らかにするための方法としても期待される。

論文

Effect of hydrogen on chemical vapor deposition growth of graphene on Au substrates

寺澤 知潮; 平良 隆信*; 保田 諭; 小幡 誠司*; 斉木 幸一朗*; 朝岡 秀人

Japanese Journal of Applied Physics, 58(SI), p.SIIB17_1 - SIIB17_6, 2019/08

 被引用回数:4 パーセンタイル:21.91(Physics, Applied)

CuやAuなどのC固溶度が低い基板上への化学気相成長(CVD)は、単層グラフェンを大面積に選択的に成長させることが期待されている。Cu上においてはグラフェンのドメインサイズを制御するためにH$$_{2}$$がしばしば添加されるが、一方、Arは酸化に対して不活性であるため、AuはH$$_{2}$$を必要としない。そこでAu上のグラフェンの質を改善するためには、H$$_{2}$$の効果が明らかにされるべきである。ここでは熱放射光学顕微鏡を用いて、Au基板上のグラフェンのCVD成長に及ぼすH$$_{2}$$の影響を報告する。その場観察およびラマン分光法は、H$$_{2}$$が供給されたか否かがAu上のグラフェンの成長速度、熱放射コントラスト、および圧縮歪みに強く影響することを明らかにした。これらの効果は、H$$_{2}$$供給に依存したAu(001)の表面再構成によるものと考えた。我々の結果は将来の応用のためにAu上で高品質のグラフェン成長を達成するために不可欠である。

論文

Longitudinal strain of epitaxial graphene monolayers on SiC substrates evaluated by $$z$$-polarization Raman microscopy

齊藤 結花*; 常磐 拳志郎*; 近藤 崇博*; Bao, J.*; 寺澤 知潮; 乗松 航*; 楠 美智子*

AIP Advances (Internet), 9(6), p.065314_1 - 065314_6, 2019/06

 被引用回数:4 パーセンタイル:16.07(Nanoscience & Nanotechnology)

Longitudinal strains in epitaxial monolayer graphene (EMG) grown on SiC substrates were evaluated by $$z$$-polarization Raman microscopy. Due to the covalent bonds formed at the interface between graphene and the substrate, strong compressive strains were loaded on the EMG, which were sensitively detected by Raman spectroscopy. Our polarization Raman microscope was specially designed for evaluating the longitudinal ($$z$$-polarization) strain, as well as the lateral ($$xy$$-polarization). $$Z$$-polarization Raman microscopy revealed the relationship between the fluctuation of the local strains and the sample morphology in the SiC-graphene through submicron spatial resolution mapping. The amount of strain estimated through Raman shift and its spatial inhomogeneity have critical influence on the mobility of electrons, which are essential for future device applications of EMG.

論文

グラフェンの結晶成長のふく射光によるその場顕微観察

寺澤 知潮; 斉木 幸一朗*; 保田 諭; 朝岡 秀人

第39回日本熱物性シンポジウム講演論文集(CD-ROM), p.262 - 264, 2018/11

炭素六員環格子からなる単原子厚のシートであるグラフェンはその高いキャリア移動度から次世代半導体として有望である。グラフェンは広い波長領域に渡って一層あたり2.3%の吸収率を示し、同等の放射率が期待される。本研究では光学顕微鏡によってグラフェンとCu基板のふく射光コントラストを得た。グラフェンの化学気相成長過程の解析から成長の律速段階を炭素のグラフェン格子への取り込みの過程であると決定した。本研究はふく射光コントラストのその場顕微観察が単原子厚の物質の結晶成長の解析に有効であることを示した。

論文

Valence-band electronic structure evolution of graphene oxide upon thermal annealing for optoelectronics

山口 尚人*; 小川 修一*; 渡辺 大輝*; 穂積 英彬*; Gao, Y.*; 江田 剛輝*; Mattevi, C.*; 藤田 武志*; 吉越 章隆; 石塚 眞治*; et al.

Physica Status Solidi (A), 213(9), p.2380 - 2386, 2016/09

 被引用回数:13 パーセンタイル:52.49(Materials Science, Multidisciplinary)

本論文では加熱による酸化グラフェンの還元過程について報告する。酸化グラフェンにおいて酸素官能基の修飾度合いは加熱温度により制御できるため、加熱温度による価電子帯構造の変化をリアルタイム光電子分光で調べた。600$$^{circ}$$C以上の加熱により、フェルミ準位近傍の状態密度の顕著な増加が確認された。この結果は、600$$^{circ}$$Cにおいてバンドギャップが存在する酸化グラフェンからギャップが存在しない酸化グラフェンへと変化したことを示している。この成果は酸化グラフェンの光電子工学への応用を期待させるものである。

論文

In situ SR-XPS observation of Ni-assisted low-temperature formation of epitaxial graphene on 3C-SiC/Si

長谷川 美佳*; 菅原 健太*; 須藤 亮太*; 三本菅 正太*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆; Filimonov, S.*; 吹留 博一*; 末光 眞希*

Nanoscale Research Letters, 10, p.421_1 - 421_6, 2015/10

 被引用回数:14 パーセンタイル:52.35(Nanoscience & Nanotechnology)

グラフェンは、電子および光デバイスの有望な材料として注目されている。しかしながら、Si上のグラフェン(GOS)の形成には1473K以上の温度が必要となるため、Siテクノロジーとの相性は良いとは言えない。ここでは、Ni援用GOSのグラフェン形成に関して報告する。グラフェン形成温度が200K以上低下することを示し、加熱、アニール、冷却プロセス中の固相反応を放射光XPSで詳細に調べた。Ni/SiC反応の役割、Niシリサイド形成ばかりでなく炭化Ni形成がグラフェン形成に重要なプロセスであることを明にした。

論文

Spin pumping blocked by single-layer graphene

白 怜士*; 田代 隆治*; 中山 裕康*; 家田 淳一; 圓谷 志郎; 境 誠司; 安藤 和也*

Applied Physics Express, 8(7), p.073009_1 - 073009_3, 2015/07

 被引用回数:4 パーセンタイル:18.63(Physics, Applied)

Ni$$_{81}$$Fe$$_{19}$$/Pt二重層の境界面に、単層グラフェン(SLG)を挿入するとスピンポンピングが強力に抑制されることを見いだした。Ni$$_{81}$$Fe$$_{19}$$/Pt二重層におけるスピンポンピングは、強磁性層の磁化緩和を促進させる。このことは、強磁性共鳴線幅のマイクロ波周波数依存性により定量的に評価される。我々は、このスピンポンピングによる磁化緩和の促進が、Ni$$_{81}$$Fe$$_{19}$$/SLG/Pt三重層において消失することを示す。本成果は、単一原子層によってスピンポンピングが遮断されることを示しており、金属系のスピンポンピングにおける界面短距離スピン交換結合の重要性を明らかにするものである。

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